AKB総選挙2016|まゆゆが語ったAKBのピンチ、絶頂期から停滞へ

AKB48第8回選抜総選挙(2016年6月18日)は、新潟市中央区のハードオフエコスタジアムにて3万人のファンを集めて開票され、フジ系列の地上波で全国放映されました。

絶頂期との比較で、その人気の停滞が指摘されるようになってはいますが、まだまだ圧倒的な集客力が健在であることが示されました。(何しろAKB総選挙の投票権が付いた44thシングル「翼はいらない」がオリコンランキングで初週売上枚数144万枚を記録しています)。

この総選挙で1位を獲得した指原莉乃(さっしー)の得票数は、前年の194,049票を大きく上回り243,011票(逆読みでイチイヲサッシーニ)にも達しました。投票は有料ですから、このAKB総選挙でどれだけのお金が動いているのかを考えると恐いですねぇ。

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さっしー、連覇おめでとう!

開票終盤では、1位を争った指原莉乃と渡辺麻友(まゆゆ)の表情が交互に映し出されていましたが、どちらも普段のにこやかさはなく唇を固く結んで顔面が青ざめており、両者の緊張が観ている側にも十分に伝わりました。

結果はさっしーに軍配が上がりましたが、まゆゆも175,613票も集め、高い次元での争いだったと思います。(いやー、全体でいくら動いたんだよって思ってしまいますよね)。

ワケとしては、この総選挙の舞台でのメンバーのコメントに喜怒哀楽や個人の成長が見えるので、それが楽しみで欠かさずに観ているのです。

若いメンバーには初々しさがあり、上位陣は個人のことだけでなくグループ全体のことを考えての経営者的視点も混ざり、それぞれとても興味深いです。

今回は、まゆゆの次の発言が気になりました。

 「今、AKB48はピンチだと思います。でも私は先輩方が作ってくださったAKB48をこのまま終わらせたくありません。AKB48グループが何十年先もたくさんの方に愛され続けるグループであるように感謝の気持ちを込めて、未来のために私もたくさんグループに貢献していきたいです。」

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まゆゆのコメントには彼女の成長を実感しました

これは初期の人気メンバーが次々と卒業したこと、最近の全体での仕事量などから感じている素直な感想だと思います。

その上で、今の在籍メンバーに「(満員の会場と全国中継という)この景色が当たり前ではない」と警鐘を鳴らす姿が印象的でした。

まゆゆもさっしーも、AKB48の初期から成長期、絶頂期を経て現在を経験しています。この先の停滞期や衰退期というのも目にするのかもしれません。立ち上げから在籍したオリメンの多くは絶頂期までに卒業しているので、衰退に向かう渦中にはいないわけです。

そんな何となく漂う暗い未来のイメージの中で、現在19歳の松井珠理奈が「来年はハタチを迎えての総選挙。そこで1位になる夢を叶えたいです。来年こそは名古屋に1位を持って帰るぞー! 私はあと5年は卒業しません!!」と宣言したことには清涼感がありました。

停滞期や変革期には腹が据わったリーダーが必要になるので、彼女がそういう役回りをするのかもしれないという予感もしました。

AKB48グループとしては新潟にNGT48を設立したり、海外での拠点設立など、ファン層を広げようと努力しているのはわかります。

ただ、アイドル文化の支持層拡大にも上限はあり、いつかは飽和から衰退に向かうのは明らかです。

絶頂期を経験したアイドルが停滞から衰退の中を歩むのは過酷なものですが、日本も少子高齢化から経済縮小への進路をとっているわけですから、衰退への道というのはこの国全体のトレンドとも重なります。

そんなシンクロ感があって、AKB48グループが成長路線から適正規模への収拾をどのように図るのかを個人的に注目しております。

ちなみにワケの推しメンは長いこと小島陽菜(こじはる)です。

今回の総選挙で卒業宣言をされたので、ワケにとってもAKBへの愛着は一区切りとなりそうです。

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こじはる、今までありがとう!

若いメンバーからは「AKB第2章」という言葉が多く語られていましたが、まさに今がそういうタイミングなのでしょう。

停滞や衰退という局面は厳しいものですが、そのような中で目新しく輝くものを見出してわれわれを驚かせてほしいものです。

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